お笑い芸人のバカリズムが脚本を担当している作品が、ドラマ化され、高く評価されている。5段階評価で3.70が高満足度として見てみると、これまでにバカリズムが脚本を担当した作品は、連続ドラマとして14年に放送された「素敵な選TAXI」(フジテレビ)は平均3.89、14年と16年に放送された「かもしれない女優たち」(フジテレビ)はいずれも3.79、連ドラの深夜枠で16年に放送された「黒い十人の女」(日テレ)は3.63、17年に放送された「住住」(日テレ)は3.56と、いずれも視聴者から好評価を得ている。そんな飛ぶ鳥を落とす勢いのバカリズムが脚本だけでなく、主演でしかも女優として登場し、話題となっているのが「架空OL日記」(日テレ)だ。

 

 今作は、バカリズムが2006年から3年間、ネットで銀行OLの架空升野と名乗り、その日常を書いたブログを基に書いた書籍を、バカリズム主演でドラマ化したもの。文字で見る分にはただの平凡なOLの日常も、キャスト陣が演じると銀行で起きた些細な出来事も面白おかしく感じられる。職場の先輩後輩や同僚たちとの食事中の会話や、上司の悪口など、誰でも経験したことがあるような1日を淡々と描かれているのが、このドラマの特徴だ。人気の秘訣はストーリーや登場人物のリアルさにある。

 

 データニュース社が行っているテレビ視聴アンケート「テレビウォッチャー」によると、「女子の生態がよくわかった(40代男性)」、「地味に面白い。(20代女性)」、「OLのあるある(40代女性)」など、バカリズムが女装して主演するという非現実的な設定ながら、視聴者はリアリティーを感じて視聴しているところが面白い。深夜にちょうどいいストーリーで、初回を見逃していない視聴者でもゆるく楽しめる今作。まさにそのゆるさこそがバカリズムドラマの魅力なのだ。


テレビウォッチャー研究員助手 田島春