「Kiss」で連載していた小川彌生原作の漫画を、13年ぶりにフレッシュなキャストを迎えてフジテレビでドラマ化された「きはペット」。今作は2003年にTBSでドラマ化され、主演を務めた嵐・松本潤と小雪のダブル主演が話題を呼んだ。海外での人気も高く、2011年にはキム・ハヌルとチャン・グンソクのダブル主演で、韓国で映画化されヒットした。その2003年版「きみはペット」(TBS)は、原作に忠実で、そのファンからも支持を受けていたが、今作は原作と少し異なったオリジナルストーリーになっているのが見所である。

 

原作と前作2003年版の物語は、高身長・高学歴・高収入、東京大学卒のエリート記者でバリバリのキャリアウーマンであるアラサー女性・巌谷澄麗が、ひょんなことから年下の美少年・モモ(合田武志)をペットとして飼い、生活を共にするという斬新な視点のラブコメである。好きな人には本当の自分を見せることが出来ないが、ペットには自分をさらけ出すことができるという恋に不器用な主人公の心情や、ペットの一見無邪気そうに見える雰囲気の裏に、秘めた葛藤や想いなどを絶妙に表現している点が特に女性から多くの支持を受けている。

 

前2003年版と今作の大きな違いは、前作が主人公の巌谷澄麗が家でも会社でもバリバリ仕事をこなし、クールでツンデレ要素が強いのに対し、今作はモモや彼氏の蓮見先輩との絡みが多いために家でも会社でもクールさは薄いが、かわいらしい女性として描かれている。また、ペット役のモモ(合田武志)は、前作では松本潤が演じており、主人公よりも身長・収入・学歴も低いが女性を虜にするような色気と包容力を持ち合わせ、主人公に癒しを与えている。だが今回はペットというより、彼女のヒモのようにも見える。しかし、今作のモモ役(合田武志)を演じた志尊淳は、主人公の巌谷澄麗より身長が高い設定であるため、見た目では主従関係が分かりづらい点はあるものの、小型犬のような愛らしさと母性本能をくすぐられる、放っておけない雰囲気を持っている。このように、原作が同じでも少し違ったテイストに仕上がっている。

 

そのため、今作の評価が気になるところだが、データニュース社が行っているテレビ視聴アンケート「テレビウォッチャー」によると、「前回やったものと似ているが、深夜枠っぽくきみはペットをドラマ化していて意外とおもしろい。主役の方とモモを演じる方がとても合っていると思う。(30歳女性)」、「モモ役の犬の演技がかわいい(49歳女性)」、「ヒロインがとにかくかわいらしかった。(50歳男性)」など、意外にも好評の様子。奇妙でありながらもリアルな恋愛観が視聴者の共感を得ているのだろう。